チェロの左右に張り出した膝当てが、細い本体へ寄っていきます。弦の長さはそのままに、演奏中だけ必要な幅を畳む。胴を小さくするにも、奏者の身体が触れる場所には役割が残ります。
ヤマハの図面にはギターの輪郭を裏へ回す案や、管に小さな枝を足す案もあります。形を決めるのは収納場所だけでなく、指や膝の位置、空気の共鳴、打撃を伝える部品の動きです。
チェロの膝当てを本体のそばへ寄せる
どんな発明?
細い本体の左右へ腕を伸ばし、その先のパッドを膝で挟んで支えます。収納するときは腕を本体に沿う向きへ回し、パッドの角度も変えて、本体近くへ寄せます。
腕の回転軸を本体の背面に対して傾けることで、膝当てが畳まれる軌道を作っています。演奏位置では締付け部とロックで腕とパッドを固定します。胸に当たる支持部はこの膝当てとは別の部分です。
- ASSIGNEE
- Yamaha Corporation
- PRIORITY
- 1999-03-03
- PUBLISHED
- 2001-07-03
- PUBLICATION
- US6255565B1
- INVENTORS
- Shinya Tamura
ギターの輪郭を弦の裏側へ回す
どんな発明?
弦を張る中央の本体に、ギターの輪郭を作る二つのフレームを付けます。一方のフレームは本体の長手方向を軸にして回り、背面側を通って反対側のフレームへ近づきます。
FIG. 3の点線と実線を見比べると、弦を横切らずに輪郭を畳む経路が分かります。FIG. 4では、端部を通る接続ねじが回転軸を兼ねています。
- ASSIGNEE
- Yamaha Corporation
- PRIORITY
- 2012-10-29
- PUBLISHED
- 2014-05-01
- PUBLICATION
- US20140116226A1
- INVENTORS
- Konyo Saito / Hiroyuki Tsuruhashi
ドラムセットの収納先を一枚の板に決める
どんな発明?
七つの打面をそれぞれ腕で支え、中央の板の前後や上方へ展開します。収納時には、腕と打面を回転させて板に沿わせ、板の外周内へまとめる構成です。
掲載した展開図の中央には、大きな四角い板が残っています。この板が支持の基準になり、公報の収納図では円形の打面がその範囲へ重なって収まります。
- ASSIGNEE
- Yamaha Corporation
- PRIORITY
- 2006-03-23
- PUBLISHED
- 2011-02-17
- PUBLICATION
- US20110036230A1
- INVENTORS
- Marianne Bailey
ビーターの重りを横から差し替える
どんな発明?
バスドラムを叩くビーターの先端近くに、重りを付け替える仕組みがあります。ばねで押し上げられた保持部を指で下げ、棒の側面から重りを入れ、先端と保持部の間に挟みます。
重りには棒を横から通す切欠きを設けます。先端を外したり、棒の端から重りを通したりせず、打撃部の近くへ重さを足せる構造です。
- ASSIGNEE
- Yamaha Corporation
- PRIORITY
- 2015-09-30
- PUBLISHED
- 2017-06-20
- PUBLICATION
- US9685146B2
- INVENTORS
- Fumihiro Shigenaga / Shinsuke Irisa
まっすぐな管に小さな枝を足す
どんな発明?
主な管の太さを一定に保ちながら、吹込み部に近い位置へ短い補助管をつなぎます。補助管の長さと断面積を選び、広がりのある円すい状の管に近い共鳴特性を得ようとする構成です。
FIG. 6Bでは、分岐点がマウスピースの外側にあります。吹込み部と枝管の位置を分けることで、一般的なサクソフォン用マウスピースを着脱できる案が説明されています。
- ASSIGNEE
- Yamaha Corporation
- PRIORITY
- 2010-02-12
- PUBLISHED
- 2011-08-18
- PUBLICATION
- US20110197737A1
- INVENTORS
- Hideyuki Masuda / Yuichiro Suenaga
音を抑える部品の中にも、空気の枝道を作る
どんな発明?
金管楽器のベルへ差し込むミュートに、太い主管と細い補助管を組み込みます。補助管は主管の途中から分岐し、折り返して並行に伸び、先端が開いています。
公報は、管の長さや太さ、分岐位置を調整してベルの共鳴特性へ近づけつつ、広がりの小さい出口で音量を抑える案を説明しています。図はその流路を示すもので、消音量や吹奏感の実測結果ではありません。
- ASSIGNEE
- Yamaha Corporation (assignment record; cover: YAMAMHA CORPORATION)
- PRIORITY
- 2011-08-10
- PUBLISHED
- 2013-02-14
- PUBLICATION
- US20130036895A1
- INVENTORS
- Hideyuki Masuda / Yuichiro Suenaga
ハンマーを止める前に、押す機構を逃がす
どんな発明?
消音モードでは、ハンマーの柄の進路へストッパーを入れ、弦へ届く前に受け止めます。同時に、ハンマーを押し上げるジャックが離れるタイミングを早め、途中で止まるハンマーとの関係を調整します。
この公報ではストッパーを低音側と中高音側の二つに分けます。一つのモーターから二系統の伝達機構を通して、両方のストッパーとタイミング変更部を一緒に切り替える構成です。
- ASSIGNEE
- Yamaha Corporation (assignment recorded 2002-10-08)
- PRIORITY
- 2001-12-13
- PUBLISHED
- 2003-06-19
- PUBLICATION
- US20030110897A1
- INVENTORS
- Katsuo Itou
響板へ直接つなぐ、長さを調整できる軸
どんな発明?
コイルへ電流を流して振動を生み、その動きを軸で響板へ伝えます。FIG. 3はピアノ内の配置、FIG. 4は響板へ届く軸を備えたアクチュエーターです。
取り付ける場所に合わせてねじ式の軸を伸縮させ、響板との距離を調整します。コイルを磁気回路の適切な位置に置いたまま接続端を響板へ合わせることが、この構成の要点です。
- ASSIGNEE
- Yamaha Corporation
- PRIORITY
- 2011-12-15
- PUBLISHED
- 2015-05-14
- PUBLICATION
- US20150128790A1
- INVENTORS
- Kenta Ohnishi / Yuji Takahashi
AFTER THE FIGURES
残すのは、演奏に必要なつながり
チェロとギターでは、身体に触れる輪郭を演奏時に残し、運ぶときの配置を変えます。管楽器では、空気が共鳴する条件を枝管で作り直します。外形を変える作業はどの機能をどの部品へ任せるかを選び直す作業でもあります。
ピアノの二つの案は、その関係をよく表しています。一方はハンマーが弦へ届く前に止め、もう一方は別の振動源から響板へ力を渡す。楽器の形を読むとき、見た目の輪郭と一緒に、身体から音までの経路を追いたくなります。
SOURCES
一次資料
- US6255565B1 — Electric stringed musical instrument having stretchable frame body
- US20140116226A1 — Electric stringed instrument
- US20110036230A1 — Percussion instrument and electronic percussion instrument
- US9685146B2 — Drum beater and drum foot pedal apparatus
- US20110197737A1 — Pipe structure of wind instrument
- US20130036895A1 — Mute for brass instrument
- US20030110897A1 — Silent system with split hammer stopper and keyboard musical instrument having the same
- US20150128790A1 — Actuator for vibrating a sound board in a musical instrument and method for attaching same
